キックボクシングとは違った魅力のボクシング
私たち日本人の間で、昔から好きな格闘技の一つとしてよく名前が挙がるのは、日本人のチャンピオンが数多く生まれてきており、またタイトルマッチなどがテレビで良く放映されているボクシングです。またそれと共通点が多く、異種格闘技大会などでしばしば見かけるものにキックボクシングがあり、それもまた人気のある格闘技の一つです。その二つの格闘技を比べた時に、単にキックを使えるかどうかだけでと考えて、ボクシングの方が面白くないのではないかと思う人もいるかも知れませんが、決してそういうわけではありません。どちらかと言うとボクシングの方が人気があるのは、ただメディアへの露出が多いからだけではなく、キックボクシングとは違った魅力があるからなのです。
ボクシングはパンチだけで戦うため、比較的相手との間合いを詰めて戦うという特徴があります。またキックを意識する必要が無いため、前傾姿勢に構えてより力の乗ったパンチが打てるという点も特徴です。そのため種類の豊富なパンチを使った、接近戦での激しい打ち合いが楽しめるという魅力があるのです。またキックボクシングではシューズを履かないのでスリップしやすく、軽快なステップがしにくいのですが、ボクシングではそういった問題がないため、華麗なフットワークを見ることができるという点も魅力です。
キックがないのがボクシング
ボクシングはパンチだけで相手を打ちのめそうとするスポーツでありますが、それこそが正に最大の魅力だといえます。
実際に命がけの戦いをするとなればルール無用ですから、キックを封印するというのは不自然なことですが、ボクシングは喧嘩ではなくあくまでもスポーツですから、パンチだけと制限されることによって競技性が高まることになります。
何でもありの戦いというのも面白い部分はありますが、パンチしか許されていない中でどのようにして相手を打ち倒すのかということを突き詰めるところが、試合をする側からしても観戦をする側からしても面白い部分だといえます。
キックがないというのはパンチにだけ集中をすればいいということになるので、試合を行う側は戦略を立てやすく観戦をする側も上半身の動きにだけ注意をしていて観戦をしていればいいということになります。
意表をついた蹴りで相手をノックアウトというのも見どころ満載ではありますが、この場合観客も一瞬の出来事を見落としてしまうということは少なくありません。
しかし、パンチだけのボクシングであれば上半身の動きだけ見ていれば決定的瞬間を見逃すことはありませんから、白熱した試合を観戦しやすいという魅力があります。